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2016年6月21日火曜日

鬼百合



ゆりはまことに夏花濃みどりの切れのよき葉も力にみちたる
                                   宇都宮研



 鬼百合はあまり季語にならないようで、せめて天蓋百合、料理百合とかくらいになれば何とかなったかも。

 「おに」の語はおぬ(隠)が転じたもので、元来は姿の見えないもの、この世ならざるものであることを意味した。鬼について知りたい人は馬場あきこ「鬼の研究」をおすすめする。ちと体力いりもうすが。ここではごめんね。

 種子は作らないが、葉の付け根に暗紫色の「むかご」を作る。食用となる。

 「むかご」とは、茎や葉のつけねなどにできる、養分をためた小さなかたまりのこと。 料理としてよく使われるのは、山の芋の「むかご」。

 なお、「むかご」は、漢字では「零余子」または「珠芽」と書く。

 生薬名をビャクゴウ(百合)と呼び、鱗片を鎮咳、消炎、鎮静など用に漢方処方される

うつつなき眠り薬の利きごころ百合の薫りにつつまれにけり

                    『鍼の如く』 長塚節