人棲まぬ隣家の柚子を仰ぎけり 横光利一
鍋が恋しい季節ですね。そこで欠かせないのが「ゆず」。柚子の特産とされている地方はたくさんあるが、京都・水尾もそのひとづ。愛宕山の山肌に40個ばかりの家が張り付くように佇んでいる。水尾は「水がきれい」という意味でもある。
特に柚子風呂は「柚子ばかりのいえ風呂は、聖武天皇の時代に民間から始まり、生柚子を半分に切り、それを木綿袋に入れて風呂に浮かせるものです。昼間が一年で一番短い「冬至(とうじ)」に柚子風呂に入ると、その一年は病気知らずといわれます。風呂いっぱいに広がる柚子の香りに気分も爽快、あがった後の体にはほのかに爽やかな柚子の香りが残ります。」(わかさ生活)
ところで、ここ水尾は清和天皇(850-880)の陵の地でもある。「平安時代前清和天皇は二十七歳で陽成天皇に譲位した後、三十歳の時に仏道修行のために近畿各地を回り、その最後に水尾の山寺に入った。清和天皇は水尾の地を終焉の地と考え、三十一歳の時に洛東の円覚寺で亡くなった。遺骨は遺詔(遺言)によって水尾の水尾山寺に葬られ、清和天皇水尾山陵(みずのおやまのみささぎ)は集落から水尾川を渡って対岸にある清和山の中腹に設けられている。清和天皇を祭神とする清和天皇社は水尾の氏神であり、境内には摂社として四所神社が祀られている」(Wikipedia)ということだが、果たして、前から清和天皇と柚子の関係はいかに?
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