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2017年11月18日土曜日

山茶花

山茶花を旅人に見する伏見かな  
     西鶴 「蓮の実」
雨の山茶花(さざんか)の散るでもなく 
 種田 山頭火




椿の仲間。花の少ない晩秋から初冬にかけて咲き出す。長い間咲き、正月を過ぎても楽しめる。花はとてもよい香り。山茶花って、お茶飲めるらしいんです。味の方はわからない、誰も評価がない。


花言葉は『困難に打ち克つ』『ひたむきさ』『理想の恋』。美しいといえば美しいが怖いといえば怖い。




椿(つばき)の漢名(中国名)の「山茶花」が、いつの頃からか、このサザンカの名前として  間違って定着した。読みは「山茶花(さんさか)」から「茶山花(ささんか)」「さざんか」というぐあいに変化したらしい。上記から、「山茶花」の漢字名も  本当は誤用。どこかで椿とサザンカが混同されたのだね。こういうのって、一度定着したら軌道修正はほとんど不可能ですね。みんな、その間違ってる方を本物と思ってしまうから。


日本が原産地。江戸時代に長崎の出島のオランダ商館に来ていた 医師ツンベルクさんが  ヨーロッパに持ち帰り西欧で広まった。学名も英名もサザンカ Sasanqua。







2017年10月21日土曜日

野牡丹

野牡丹に名だたる山のかすみをり   (キングフィザー)


今に限ったことではありませんが、何の花かしらと思っていたら、「野牡丹」というはなだそうです。紫色がきれいな花で 牡丹のように美しいので、この名になったそうです。牡丹には似ていないが・・・
原産地はブラジルで、夏から11月頃まで長いあいだ咲きます。常緑樹。色は紫の他、赤、白がありますが、紫のものをよく見かけます。この紫いろのを「紫紺野牡丹  (しこんのぼたん)」と【ふつうの「野牡丹」】 といい、まんなかのしべの一部が黄色い 【紫紺野牡丹】と正確にはいうようです。しべは全て紫色といった見分け方があるようです。
なかなか難しいですね。  ほかに、  園芸種もいろいろありそう・・。

2017年9月20日水曜日

柊

「柊の   葉の間より 花こぼれ」    高浜虚子 



「柊」というと節分のイメージが強く、イワシの頭を刺した紙のお供えを思い出す。しかし柊の花は秋。ちょっと早いかもしれないが、十月の末ぐらいになると花が咲くのでお許し願おう。また同名の魚がいるが、これは少し別物。命名の由来などは知らない。ご存知ならばお教え願いたい。
木犀科。葉は固くてギザギザでさわると痛い。それで、さわると疼(ひいら)く、ひりひり痛むところから「疼木」となる。
古くからその鋭いトゲによって邪気を払う木とされ、庭に植える習慣があった。鬼が目を突かれて退散したという伝説 、「鬼の目突(おにのめつき)」から、2月の節分には、柊の枝葉を戸口に立てて、その葉っぱのとんがりで鬼を追い払う。イワシの頭を柊の枝の先端に刺して、その匂いで鬼を退散させる。豆がらをたくさん巻き付けて、ガラガラ音を鳴らして鬼を退散させる。と言った厄除けの習慣が現在も残っている。
 また、ネズミが通り抜けるようなところへ柊の枝葉を立てておくと、ネズミもトゲを恐れて通らなくなる、という効き目もあったらしい。


12月24日の誕生花(柊)花言葉は「先見の明」(柊)

2017年8月20日日曜日

クコの花

最近年のせいか、体がバランスわるい。漢方に相談すると、老化をくいとめるのに、クコの花を処方されました。中国名で「枸杞」とかいて、日本では「くこ」いうようです。

学名では Lycium chinense Lycium : クコ属 chinense : 中国の Lycium(リシウム)は、 中央アジアの  Lycia という土地に生えていた、とげの多い木「lycion」の名前に由来しています。  

夏から秋にかけて紫色の花が咲き、そのあとで赤い柔らかい実がなり食べられる。実の赤い色は、干してもなかなか色落ちしない。この実を酒や焼酎に漬けて「クコ酒」にします。

ものの本によると、根の皮は解熱や強壮薬にもなる。 
根は「地骨皮(じこっぴ)」  という漢方薬になる。  中国と日本では古くは「沼美久須利(ぬみくすり)」と呼ばれるなど薬として有名で、 栽培も盛んだったと書かれています。 

枝にはとげあり、とげが多いところから生垣としても植えられる。

「枸杞子」は薬膳料理にもよく用いられているほか、中華料理のデザートなどにも使われることがあります。「枸杞子」は、さまざまな健康効果も期待できるうえ、美味しく、料理にも美しく映えるので、一石二鳥ならぬ、一石三鳥ですね。

2017年7月17日月曜日

薊



「口をもて霧吹くよりもこまかなる
  雨に薊の花はぬれけり」
   長塚 節

薊の名前の由来は、「和名抄(わみょうしょう・932)」に「葉には刺(とげ)多し、阿佐美(あさみ)」という記述があります。また「植物名の由来(中村浩・1980)」には、「アザムという言葉は、アサマから転訛(てんか)したもので、傷むとか傷ましいの意である」という解説があります。アザミに触ると刺があり痛いので、アザム草が転訛してアザミと呼ばれるようになったということらしい。
ところが別の語言もある。沖縄の八重山地方では、とげを「あざ」と呼ぶことから「あざぎ」(とげの多い木)と呼ばれ、しだいに「あざみ」になった。

「アザム」には「驚きあきれる」とか「興ざめする」の意味があり、花が美しいので手折ろうとするとトゲにさされて痛いので、驚きあきれ、興ざめする」ということから、この名前がついたらしい。

昔、イギリスで、スコットランドとイングランドが戦争をしていた時、この痛いトゲでスコットランドを守ったことから、今もスコットランドの 国(地方)の 国花となっています。

薊の種類で大部分のものが食べられます。若ければ刺は揚げたり、ゆでたりすれば気になりません。てんぷら、ごまあえ、クルミあえ、からしあえ、油炒め、きんぴらなどです。
芽、葉、根を用いますが、根は1年中利用できますが、強いアクがあるため、ゆでてから米のとぎ汁で一晩さらすといいでしょう。

2017年6月22日木曜日

宵待草

竹久夢二の『宵待草』なんて詩はご存知でしょうか。多忠亮が曲をつけて一世を風靡した。実ることなく終わった、ひと夏の恋によって作られた。

待てど暮らせど来ぬ人を 
              宵待草のやるせなさ
                   今宵は月も出ぬさうな
  
宵待草は別名というか正式には『待宵草(まつよいぐさ)』という。しかし、松代草には100以上の仲間があって、わたしにはさっぱりわかりません。解かる方はお助けを。
まあ大雑把に言えば次のようです。赤花(あかばな)科で、夏の夕方開花、黄色。花は中型。花が終わったあとは。赤っぽい色になる。
学名のOenothera(オエノセラ)は、ギリシャ語の「oinos(酒)+ ther(野獣)」が語源。
根にブドウ酒のような香りがあり、それを野獣が好むため言われている。

梅雨の合間の月夜にまあ大まかに『宵待草』の恋をあじわいましょう。

2017年5月17日水曜日

金糸梅と未央柳 (きんしばいとびょうやなぎ)

六月になると町の中のあちこちに黄色の花が咲き乱れます。この花に種類があること人に教えられるまで知りませんでした。なるほど、金糸梅と未央柳では花の形が微妙に違う。初心者とはいえ大失敗です。写真の上が金糸梅で下が未央柳。同じオトギリソウ科オトギリソウ属の半落葉小低木の花ですが、よく観察すると異なる2種類の木々であることが分かるでしょう。


金芝梅は中国原産。  日本への渡来は   1760年頃。 黄色が鮮やか。  梅雨時に咲き、
雨に映える。 いっぱいある黄色のおしべを  「金の糸」に、  五弁の花を「梅」にたとえた。



未央柳は 悪魔よけの像の上にこの花が 置かれていたことに 由来するらしい。中国原産で300年くらい前に日本にやって来た。
澄んだ黄色の花をいっぱい咲かせる。
長いおしべがいっぱいある (花から、はみ出ている)。別名 「美女柳(びじょやなぎ)」 「美容柳(びようやなぎ)」 「金線海棠(きんせんかいどう)」
金糸梅との比較 。 花びらは大きい。  花びらの間隔があいている。  おしべが長い。  実は細長い。赤くはならない。

ま、これくらいで区別できるでしょう。